今まで勤めていた人が事業を創業する場合は何を思う。
歌手やスポーツ選手になる訳じゃああるまいし、夢を叶えるって事はないと思う。それまでの収入が確保できるだろうか。今以上の収入が取れるだろうかと考えて欲しい。今の上司が嫌いとか、同僚が嫌いとか、仕事がいやだ好きな仕事をしたいという理由では創業は難しい。今のまま工夫して過ごすほうがましである。創業はしないで欲しい。
これまでの創業相談の中で退路を断って、創業するしかない状態で相談にこられる方がいるが、辞めた会社に戻れとも言えずに少しでも創業が成功するように工夫するしかない。創業しないほうが良い場合も多いのだが。
創業を考えた場合は今のまま、勤めたままで相談をして欲しい。あわてないで。
何をするの。どんな仕事。
何も知らない仕事、したことがない仕事を選んで創業する人はいないと思う。この場合、創業する仕事を知ることから必要になる。フランチャイズに加入する方法がないわけではないが、そのコストを考えると成功の確率が下がることになる。
では、今の仕事、あるいは関連する仕事にどれだけ精通しているか。相談ではまずこの点を確認する。今どんな仕事をしているのか。いくつか質問をしながら精通度合いを調査する。資格が必要な場合は持っているか、取れる見込みがあるか。聞きながら意気込みを探る。創業しようとする覚悟を確認する。
創業することは勤めているよりも大変なんだから、経営者になることは勤めるよりももっとエネルギーを使うことだから。そのバイタリティがなければ止めた方が良い。今の仕事を工夫したほうが良い。
どれだけ儲けるつもり
創業する仕事は儲かるの。目算を聞いてみる。計算していないことはないと思うが、聞き出せなければ一緒に計算してみる。
ひと月の売上は、その場合の客単価は、客数は。その客はどの辺から来るの。誰が客なのか。客は増やせるのか。単価は上げられるのか。売上は曜日によって変わるのか。月によって変わるのか。
経費は何がかかるのか。従業員はどうするのか。設備は何が必要か。その当てはあるのか。仕入れが必要な場合はどこから。売上が増えると経費はどうなるのか。売上が減った場合は経費はどうなるのか。
利益はいくらか。自分の給料は入っているか。給料の目安は従業員の場合は年齢が上がると給料も増やすが、社長の場合は30歳も50歳も変わらない給料が目安。創業の地域によって給料は変わる。都市部と田舎ではもちろん変わる。
資金の手当は
設備にかかる費用や運転にかかる費用がわかると、その手当方法を聞きだす。自己資金があるのか。家族、友人から借りれるのか。借り入れが必要かどうか。補助金の対象かどうかも調べる。最近は国のほかにも市町村や県も補助金があったりするから注意する。最近、充実した補助金目当てで創業日を変更することもある。
損益計算をする
もう利益が計算できるから、目標となる利益が取れない場合は売上から確認しなおす。客はどこから来るのか。客単価は。費用が適正か、仕入先を替えるなどしてもっと落とせないか。設備も新品それとも中古。見積もりも取り直すか。客数や客単価をとる方法に工夫が出来ないか。創業セールはどうする。
費用も変わるから、損益計算をし直す。大丈夫ですか。儲けられますか。算用が合えば創業のステップを踏みます。
設備の計画
店舗、工場、事務所などの設備の場合、店頭や店内、機械などのレイアウトによって効率や許認可が必要な場合に取れないこともあります。工夫のし甲斐があるところです。業者も選び方です。